退屈な窓辺

陰キャ大学生が成長を目指す様子を綴ったブログです

書評 「苦しかったときの話をしようか」

今日から、書評を書いていこうと思う。一般的な書評とは、少し異質な感じになると思うが、自分なりに書いていけたら。

森岡毅さんの新しめの本。USJの本が非常に参考になる本だったので、読んでみた。

結論としては、参考になる部分は要所にあったが、全体として、これは森岡氏だからできるのではと思うところが多くあった。まぁこれはハウツー本全般に言えることだとは思うが、もう少し丁寧に背景事情、上手くいった要因について言及してほしかった。とはいえ、自分をマーケティングする方法の項は非常に参考になった。以下印象に残った箇所とそれに対する所見。

4頁 昨日と今日で全く差のない毎日を100年続けたって問題は何も解決しない

父も似たようなことを言っていった。毎日と行かなくても、1週間、初めは1カ月単位で自分をレベルアップするために必要な箇所をブラッシュアップするのが必要なのかもしれない。

32頁 成功は必ず人の強みによって生み出される

たとえ、取るに足らないような成功であっても、そこから、個人の強みを生み出すことができる。

39頁 Aiには過去の延長線上にない未来を創造することはできない

AIに関して、考えることはたくさんあるから今度書きたいが、AIは誰にでもできる単純作業においては、天才であるが、思考力については偏差値20レベル。

88頁 そもそも情報とは、人の知性があって初めて意味を持つ。外の世界の手がかりを(データや事実)自分で集めて、自分の知性を駆使して、統合、推理することで生み出す付加価値が情報だ

なるほど。よく言ったものだ。今日、インターネットが普及し、大抵のことを検索すればわかってしまう時代だから、このような現象が起こっているのか。だから、識者の人々はしきりにソースを確認するのか。確認したうえで、自分なりに思考するのか。インターネットの書いてあることは情報とは言わないのか。

214頁 人が最も苦しいのは、自己評価が極端に低くなっているとき、自分自身で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれたとき

この本で最も感銘を受けた一節。たしかに、今までの人生を思い返しても、上記のような状況のときが一番辛かった。このような状況になったとき、踏ん張り所だと考えられる視野、またそのような状況にいる人に手を指し伸ばせる人間になりたい。

232頁 組織では、意思決定者へ正しい情報を提供する回路が破綻しているせいで、驚くような平易な間違いがしばしば起こる。

2を累乗していけばとてつもない数になるということか。

280頁 凹に対して強みを持つ相手の特徴は、君の凸を喜んでくれる場合が多い。

どんな人間にも欠点はある。なぜならば、馬鹿と天才が紙一重であるように、長所と短所は相反するものであり、表裏一体なのだ。あることに、対して優な人間はその逆のことに劣である。であれば、あなたが、優ならば、劣の人と組めば、双方、優の効果を享受できる。プロの組織とはそのような組み合わせで成り立つのである。しかし、注意すべきなのは、なんでもかんでも人に頼ればいいという訳ではない。あくまで、相反するものに限っての話である。

すべて、ダイヤモンド社の書籍から引用。

以上、思ったより長くなってしまった。次回以降はもっと、短く終わらせたい。