退屈な窓辺

陰キャ大学生が成長を目指す様子を綴ったブログです

書評 具体 抽象トレーニング

抽象 具体 違い

自由度の大きさ

抽象は自由度が大きい→色々な解釈ができる(伝えたいことが伝わらないこともしばし)具体は自由度が小さい→多くの人が同じような考え、事象を共有できる    

この性質により抽象は一度に多くのことを表現できる、すなわち時短に繋がる。しかし、抽象は一度に多くのことを表現できると言えば聞こえはいいが、要は説明不足である。したがって、抽象的であればあるほど、理解できる人は減っていく。一方、具体的であればあるほど理解できる人は増えるが、説明は長くなる。

抽象的な考え方は、自由度が大きいため、自分なりの解釈で他の事例に応用できる。正に一を聞いて十を知るだ。これが抽象化の最大のメリットと言えるだろう。一方具具体的な考え方は、良くも悪くも自由度が小さいため、理解しやすいが、この時はこうみたいに考えを広げることができず、その場限りの考えになり後に残りにくい。そこで、具体的な考えや経験に遭遇した際に後にも出で来る抽象化をしてその経験を自身の血肉にしていくことが求められる。

また、抽象はわかるけど、具体はわからないという人はまずいない。一方、具体わかるけど、抽象はわからないという人はたくさんいる。

 

抽象化とは

抽象化とは、重要なことだけを切り出して、一言で説明することである。言ってしまえば、共通点を探すことである。重要なことを切り出すということは、他の部分を除くことである。他の部分を除くこととにより、本来伝わるはずだったことが、伝わらなくなることがあるのが抽象化の弱点である。こうして、重要なことだけを切り取ると、一見似てもつかないような事例が実は同じようなものであることがある。この時、抽象化が威力を発揮する。例えば、Aという事例とBという事例が抽象化してみると、似ているとわかったとする。であれば、Aの事例での解決策がBの事例でも使えるということであり、正しい判断を下せる。このように、何か、具体的な課題がある時、それを一旦抽象化(一言で要点を抜き出す)そうしたら、自身の記憶を振り返りそれと共通する経験はないか振り返る。あった場合その時の解決策を今回も実行すればよい。目の前のことしか考えられない人には思いつかないような解決策を示せる。これが、具体→抽象→具体の威力である。

しかし、抽象化は重要なことだけを切り出すことであるが、人によぅて何が重要なのかは異なってくる。人との対話の時は、相手の反応を見て、お互いの認識が合っているかを確認する必要がある。

具体化とは、数字や固有名詞を使い、多くの人が理解できるようにすることである。具体化の目指すところはグループで同じ考えを共有し、行動に逃げ道を作らないようにすることである。具体化は目標を立てる時に威力を発揮する。例えば、新年の目標を立てる際に、英語を頑張るというような目標を立てたとする。頑張るというのは人によってラインが変わるもの=自由度が高いものであり、この目標は抽象的である。したがって、一年が終わって振り返りをした際、いったい自分は頑張ったと言えるのか自分ですらわからなくなり、目標が達成できたのか不明である。なので、実際は大して頑張ってなくても、頑張ったことにして、逃げることが可能である。まして他人であればなおさらである。したがって、目標は具体的であるほどいい。この例で言えば英語の偏差値を7上げるのように、数字などを使って、誰にでもわかるようにするべきである。

ここから、抽象的な目標は当てにならないことがわかる。今後、企業や、政治家が抽象的な目標を掲げている場合、信用しない方がいいだろう。

問題解決における具体と抽象

問題発見が川上側であり、抽象であり、問題解決が川下であり、具体である。

AIは定型化されたこと(具体)は得意だが、自ら課題発見することはできない。ここが人間の知能の使いどころである。

企業で言えば、問題発見をするのは、社長や上司が中心である。問題発見は抽象の範疇であり、自由度が大きい。すなわち選択肢が多く、難しいことが多い。これを行うから。社長の給料は高いのである。問題解決は具体の能力が求められる。敵はもう見えているので、あとはどうアプローチしていくのか決める必要があるからである。川上は少人数である。一人一人が独特であっても問題ない。それどころか、独特である方が望ましい。一方川下は大人数であり、その一人一人が独特であれば組織は維持できない。つまり、没個性、平均化された人材が求められる。日本はこの平均化が得意であり、この精密さにより発展してきた。しかし、先にも触れたようにAIの出現によりそのような人材は職が奪われていく。

注意点

抽象化とは重要な部分を切り取ることだと書いたが、ここに注意が必要である。この重要な部分というのは人によって都合のいい部分を切り取るように人間はできてる。例えば無駄な税金を使わないようにしようと言われて反対する人はまずいない。

これは後にこの後の話より抽象的であり、各人が自分にとっていらない税金をイメージし賛成する。

しかし、これがより具体的になり、医療費、大学の学費を税金から出さないとなれば大学生やその保護者、高齢者は反発するだろう。これは自分にとって都合の悪いからである。一方工場労働者などはあまり騒がない。自分にとって都合のいいからである。

 

理解

抽象=わかりずらい 応用が利く

具体=わかりやすい 応用が利かない

ここでのわかりづらいとは他人にとってである。つまり、自分では具体よりはわかりやすいが、理解はできている

抽象→何かを考える時、抽象レベルの考え方を加えると具体レベルだけで考えるより考える思考の幅が劇的に広がり、正解に辿り着きやすい。先の具体→抽象→具体

何かを学ぶ時、抽象化すると適用範囲が一気に広がり、考えるときの思考の幅の広がりを助ける

具体→人と話す時、抽象は自分はわかっていても相手には伝わらないことがある(むしろ伝わらないことの方が多い) 人と話す時、誤解の生まれないよう具体レベルで話し、認識の差を生まないようにする。ただし、あまりに具体的すぎると人によってはイライラする。相手の反応に応じて、具体抽象レベルを調整する必要はある。

目標を立てる時 逃げ道のある目標は達成されない

まとめ

抽象→思考

具体→会話